会報「図書設計」の編集・制作を担当しています。協会の基本理念「出版物のデザインに関する研究」「装丁家・装画家の社会的地位の向上や権利問題の改善」などをベースに編集を行っています。会員の活動や協会のニュース等をはじめ、外部執筆者による随筆やデザイン関係の論考、会員間の相互理解も重要なテーマとして扱い、協会の内外に向けて多様な誌面構成で発信しています。
協会ホームページを管理するのはもちろん、自分自身のホームページ作成につながる勉強会なども行いつつ、これからの技術であるVRやAIをはじめとする先端技術を知るために課外活動なども実施しています。
装幀家・装画家を有する当協会が、会員の作品集の企画・編集・制作を担う委員会です。1995年『WORKBOOK ON BOOKS=ブックデザイナー97人「人と仕事」』創刊以降、ほぼ各年毎に発刊され、2019年には第12号が発刊されます。毎号、作品のほかにパーソナルデータを記載し、さらに新機軸の特集企画にて、出版関係者・クリエイターはもとより、ブックデザインに興味のある読者からも好評を博しています。
展示委員会は協会員による装丁・装画を中心とした展覧会の企画・運営を行う委員会です。協会員の普段の仕事をはじめとして、書籍に関わる紙・印刷・加工・製本等の様々な技術と各々のアイデアを生かした新たなブックデザインの可能性を展覧会という形でプレゼンテーションします。
「印刷とは」「フォントとは」「用紙とは」「デザインソフトの使い方」など、クリエイターとして生きていく時に必要な知識を、印刷工場へ行ったり、用紙を創る現場に行ったりして学びます。また「営業はどうしたらいいのか?」を、みんなで一緒に考える会も行っています。みんなで集まってお花見を楽しんだり、美術館などで装丁に関する展示を体験する小旅行なども企画しております。
「装丁家・装画家などの社会的役割の確率と地位の向上、諸権利問題の改善」という協会の大きな目的を実現するため、著作権、意匠権などに関する情報収集や研究に努めています。さらに他の著作者団体と連携し、クリエイターの権利獲得のための活動をしています。また、個人では対処難しいトラブルについて、協会の法律顧問(弁護士)を紹介するなど解決への協力をしています。
東京装画賞実行委員会は、協会主催の装画コンペティションである「東京装画賞」を運営しております。この賞は「仕事につなげる」をスローガンに、プロアマ問わず装画の仕事に携わるきっかけになることを目標にしております。また東京装画賞では、装画に関わる優れた先人や、現在活躍している装画家を讃える「Hall of Fame(名誉の殿堂)」を設立。第5回は、杉浦非水・横尾忠則の両氏を表彰いたしました。
名古屋以西在住の協会員で構成するのが関西支部です。装丁家・装画家の活躍を周知し、職業的知見を共有することを目的に、大阪・京都を中心として展示会・研究会を網羅的に行っています。それらの活動を通して、出版文化が遍く在り続けることの一助になればと考えています。今後、大阪・京都のみならず他の都市での展覧会開催等、活動の場をひろげていく予定です。
1981~85
●20数回の設立準備会を開催
1985
●「日本図書設計家協会」設立、会員数47名
1986
●設立一周年記念シンポジウム「現代における図書設計とは何か」
1987
●雑誌「出版ニュース」に「図書設計家のメモランダム」連載開始
●竹尾ペーパーショウ「本と紙の出逢い」で会員の作品展示
●「正倉院展」「京都外大図書館の古書」「日本写真印刷」関西見学会
●シンポジウム「図書設計家にとっての著作権あれこれ」
1988
●シンポジウム「紙と造本」
●「ブックデザインには著作権がある筈だ」という論旨の意見書を文化庁に提出
1989
●「出版デザイン印税制を考える会」開催
●唐木田明雄氏「消費税Q&A」講習会
●文芸美術国民健康保険および疾病障害休業補償制度に加盟
●「ミズノ・プリンティング・ミュージアム」見学会
●第2回「出版デザイン印税制を考える会」開催
●本年行われた2回の「出版デザイン印税制を考える会」の内容が、いずれも朝日新聞読書欄で報じられる(「本の装丁を印税制に」)
1990
●「紙の博物館」見学会
●「CTSとは何か?」凸版印刷板橋工場見学会
●多川精一氏「FRONTとその時代」講演会
●「書評欄の掲載作品に装丁者の名前を!」討論会
1991
●「著作者・出版社複写権集中処理センター」設立総会に協会員出席
●社団法人日本複写権センター(現、日本複製権センター)に著作者団体として加盟
●西武百貨店・池袋コミュニティ・カレッジ「日本図書設計家協会会員による図書設計セミナー」に講師を派遣
1992
●西武百貨店・池袋コミュニティ・カレッジ「日本図書設計家協会会員による図書設計セミナー」に講師を派遣
●公開パネルディスカッション「本とバーコードは共存できるか」
●書籍のバーコード表示に関する「意見書」を関連団体に送付
1993
●『現代日本のブックデザインvol.1、vol.2』(講談社)編著
●第1回「図書設計展」(乃木坂アートホール)
●日本美術著作権連合(美著連)代表として日本複写権センンターの理事に協会員が就任
●「もう知らないでは済まされない、ここまできた著作権」勉強会
1994
●特種製紙「原弘コレクション」見学会
●Book Scape 1[紙の膚、本の顔]展
●Book Scape 2[表紙のイラストたち]展
1995
●Book Scape 3[装丁家 過去と現在]展
●(社)日本著作権協議会主催「出版デザインにおける著作権と周辺の問題について」に講師を派遣
●日本美術著作権機構設立総会に出席
●Book Scape 4[現代が見える装丁]展
●渋谷文泉閣創立35周年記念「装丁技術セミナー講演会」に出席
●鈴木一誌氏「『知恵蔵』の紙面デザインをめぐる抗争について」説明会
●『WORKBOOK ON BOOKS ブックデザイナー97人[人と仕事]』(玄光社)刊行
●Book Scape 5[見出しは踊る]展
●紀田順一郎氏「[本のかたち]はどう変わってきたか?」講演会
1996
●常設事務局開設
●Book Scape 6[カバーを外せ!]展
●Book Scape 7[平成絵師群像]展
●Book Scape 8[西の創造者たち]展(心斎橋ソニーサロン)
1997
●Book Scape 9[緻密な文字の風よ吹け]展
●「装丁印税制」について(社)日本書籍出版協会と交渉
●Book Scape World 1[現代のアメリカのブックデザイン]展
●『WORKBOOK ON BOOKS 2 装丁家103人の仕事』(玄光社)刊行
1998
●Book Scape 10[寄り合うイラストレーション]展
●Book Scape 11[群像による日本の群像装丁]展
●京からかみ「唐長」見学会&関西会員との懇親会
●Book Scape World 2[現代韓国のブックデザイン]展
●簡易契約書「覚え書き」協会版ひな形作成
●著作権団体APGに加盟
●協会Webサイト開設
1999
●Book Scape 12[New Face 1999]展
●Book Scape 13[Flowers on Books 装丁に見る美しき花・樹・草たち]展
●『WORKBOOK ON BOOKS 3 装丁の仕事109人』(玄光社)刊行
2000
●[装丁展6+6]
●Book Scape 14[一点]展
●Book Scape 15[Photographs in Contemporary Book Design]展
●「江戸のデザイン」勉強会
2001
●Book Scape 16[20 to 21]展
●Book Scape 17[装丁・モノクロームな世界]展
●『WORKBOOK ON BOOKS 4 装丁の仕事132人』(玄光社)刊行
●同書出版記念佐野眞一氏「出版の未来」講演会
●Book Scape 18[装丁の仕事132人]展
●特種製紙三島工場「Pam」見学
2002
●Book Scape 19[白の装丁]展
●Book Scape 20[文字のない装丁]展
●協会のシンボルマーク作成
●協会法律顧問大川宏氏「あなたは著作権で損してる!」セミナー
2003
●「日韓出版デザイン・美術を通じた作品交流会」ソウル出版デザインクラブ (SPC)会員有志と共催
●「いまさら聞けないデータ入稿講座」開催
●[BOOK DESIGN NOW 2003 出版・装丁・紙の今を見つめる]展(Pamで協会内外153名の作品展)
●同展作品集『BOOK DESIGN NOW 2003』(六耀社)刊行
●『WORKBOOK ON BOOKS 5 装丁の仕事160人』(玄光社)刊行
●ダイニック埼玉工場見学会
●Book Scape 21[装丁の仕事160人]展
2004
●『装丁ing 154人の装丁スタイル・ピープル&テクニック』(玄光社)刊行
●Book Scape 22[ヘヴィー級の装丁]展
●東海パルプ静岡島田工場見学会
●「著作権改正要望書」を文化庁に提出
●賛助法人との懇親会&[オリジナルブックマーク]展(小石川後楽園)
●Book Scape 23[ニューフェイス’04]展
2005
●東洋インキ製造川口工場・福寿産業見学会
●「いまさら聞けないデータ入稿講座2」開催
●クリエイターのための税務講座「おしえて税理士さん」開催
●関西支部企画展[装丁空間](平和ペーパーボイス大阪)
●『WORKBOOK ON BOOKS 6 装丁の仕事187人』(玄光社)刊行
●Book Scape 24[装丁の仕事187人]展
2006
●王子特殊紙富士工場見学会
●「いまさら聞けないデータ入稿講座3」開催
●クリエイターのための税務講座「おしえて税理士さん2」開催
●[カヴァーノチカラ ブックデザインはどこまで魅了できるか]展(DIC COLOR SQUARE)
●究Books『本文用紙は誰が決める?』刊行
2007
●中央印刷岡谷工場「インラインフォイラー」見学会
●「いまさら聞けないデータ入稿講座4」
●Book Scape 25[本のパレット]展
●「装丁の著作権」勉強会
●『WORKBOOK ON BOOKS 7 装丁の仕事169人』(玄光社)刊行
●小津和紙店見学会
●広報誌「装丁買イノススメ」製作
●Book Scape 26[装丁の仕事169人]展
2008
●田中製本印刷見学会
●京都・安井製本所/芸艸堂見学会&東西会員の交流会
●「権利な~んでも言いたい放題討論会」開催
●Book Scape 27(カヴァーノチカラ2)[箔力]展
●究Books『入稿データの責任は誰にある?』刊行
2009
●Book Scape 28[女性装丁家の仕事]展
●トーハンSMCセンター見学会
●講演会「ベストセラーとブックデザイン」
●太成二葉産業・大三製本所見学会
●Book Scape 29(カヴァーノチカラ3)[装画の力]展
●『WORKBOOK ON BOOKS 8』のカヴァー用紙開発
2010
●『WORKBOOK ON BOOKS 8 装丁の仕事174人』(玄光社)刊行
●大阪・モリサワミュージアム、京都・芸艸堂見学会
●Book Scape 30(カヴァーノチカラ4)[手塚治虫を装丁する]展
●創立25周年記念パーティ開催(スパイラル・レストランラマージュ)
●究Books『和装本は誰でもできる?』刊行
●京都市勧業館みやこめっせにて[装画の力]巡回展
2011
●渋谷・gallery trim にて[手塚治虫を装丁する]巡回展
●Book Scape 31(カヴァーノチカラ5)[感じる装丁]展
●東日本大震災義援金を募り日本赤十字社に寄付
●美著連を通して国立国会図書館へ「装丁を遺棄せず保存して欲しい」旨の所蔵要望書を提出
●[手塚治虫を装丁する]展現物図録が第45回造本装幀コンクールで日本印刷産業連合会会長賞受賞
2012
●国立国会図書館が装丁を残して保存する「原装コレクション」プロジェクトを立ち上げる
●第1回 東京装画賞2012開催
●『WORKBOOK ON BOOKS 9 装丁・装画の流儀』(玄光社)刊行
●[第1回 東京装画賞2012]展(山脇ギャラリー)
●[手塚治虫を装丁する]巡回展(手塚治虫記念館、東京電機大学、塩尻市・えんぱーく)
●Book Scape 32[私のこの1冊、この1枚]展
●関西支部企画展「本の棲む場所」展
●田中製本印刷(株)工場見学会
●書協ほか出版社5団体へ電子化に伴う権利保護の要望書を提出
●浪江In福島ライブラリー「きぼう」と南相馬市立中央図書館に書籍寄贈
2013
●「金羊社・オンデマンド印刷」見学会
●「片岡朗・書体設計の現場」見学会
●「フォントデザイナー藤田重信さんを囲む」勉強会
●「平野甲賀の仕事」講演会(印刷博物館グーテンベルクルーム)
●「京都の経師・大入」見学会
●[第2回 東京装画賞2013]展(山脇ギャラリー)
2014
●協会のFacebookページ開設
●『WORKBOOK ON BOOKS 10 装丁・装画の仕事』(玄光社)刊行
●[製本のチカラ]展(竹尾 見本帖本店 2F)
●[同]巡回展(海老名市立図書館)
●[装丁+展 本に寄り添う─書皮と栞、装画たち]展(平和紙業ペーパーボイス大阪)
●「メイカーズベース」見学会
●「日経印刷グラフィックガーデン」見学会
2015
●協会創立30周年 記念パーティ(トッパン小石川ビル)
●同記念講演会「本の未来を考える」講師:山本貴光(印刷博物館グーテンベルクルーム)
●『WORKBOOK ON BOOKS 10』が造本装幀コンクール・日本印刷産業連合会会長賞受賞
●Book Scape 27[箔力]展、塩尻市〈えんぱーく〉にて巡回展
●[装丁+展 本に寄り添う─書皮と栞、装画たち]巡回展(平和紙業ペーパーボイス東京)
●「ミノルタ八王子工場」見学会
●「美篶堂製本体験/イルフ童画館&諏訪巡りの旅」見学会
●[第3回 東京装画賞2015]展(ギャラリーTOM)
2016
●会の非営利型一般社団法人化へ向けて始動。2017年4月設立を目指す
●日本著作者団体協議会へ入会
●[第4回 東京装画賞2016]記念講演会「宇野亜喜良の世界」(印刷博物館グーテンベルクルーム)
●[同]記念講演会「画家の装幀」講師:小林真理(桑沢デザイン研究所大ホール)
●[第4回 東京装画賞2016]作品募集・審査。
●Book Scape 34[本迷宮─本を巡る不思議な物語]展(竹尾 見本帖本店 2F)
●『WORKBOOK ON BOOKS 11 装丁・装画の仕事』(玄光社)刊行
2017
●[第4回 東京装画賞2016]展(日比谷図書文化館)
●4月3日 一般社団法人日本図書設計家協会 設立
●Book Scape35[ニューフェイス‘17]ギャラリー3331
2018
●事務局を市ヶ谷から神保町北沢ビル2階に移転。
●「モリサワ講座〜文字組版の教室」
●[ブックデザインという仕事]展 関西支部 ペーパボイス大阪
●[第5回東京装画賞]展(日比谷図書文化館)
2019
●[Bookhouse CAFE WALLS]展 vol.3-4(ブックハウスカフェ1F「こまどり」)
●SPA archives series 2 小泉弘 講演会(ブックハウスカフェ2F「ひふみ座」)
●『WORKBOOK ON BOOKS 12 装丁・装画の仕事』(玄光社)刊行
●Book Scape 36「装丁万華鏡」展(竹尾 見本帖本店 2F)同スペシャルトーク「装丁と紙でふりかえる平成」桂川潤×小林真理(竹尾 見本帖本店 2F)
●[第6回 東京装画賞] 記念講演会「画家のブックデザイン」講師:小林真理(桑沢デザイン研究所1階ホール)
●職場体験生徒の受け入れ(新宿区立中学校)
●SPA archives series 3 工藤強勝 講演会(ブックハウスカフェ2F「ひふみ座」)
●[第6回 東京装画賞]審査会(ブックハウスカフェ2F「ひふみ座」)
2020
●新型コロナウイルス感染症対策のため、Zoomによるリモート総会を開催
●[第6回東京装画賞]展(ギャラリー路草)
2021
●Book Scape 37[新・和本装丁 イラストレーションとデザインで詠む万葉集]展(竹尾 見本帖本店 2F)
●「新・和本装丁 イラストレーションとデザインで詠む万葉集」福岡巡回展(IMS「イムズ」)
●印刷用書体の開発とデジタルフォントの未来
第1回「デジタルフォントとは〜ドット文字のデザインについて」講師:小山壽久(オンライン講演)
2022
●会報100号発刊
●印刷用書体の開発とデジタルフォントの未来
第2回「デジタルフォントとは〜印刷用文字はどのように設計されているか」講師:小山壽久(オンライン講演)
●[第7回 東京装画賞]展(ギャラリー路草)
[同]課題図書『あん』の著者ドリアン助川氏(作家)/野村浩介氏(ポプラ社編集者)/小林真理のトークショー
●「本とか 装丁とか あいうえお展」関西支部(奈良県立図書情報館)
●「新・和本装丁 イラストレーションとデザインで詠む万葉集」奈良巡回展(奈良県立図書情報館)
[同]講演会「日本文学と近代装丁史―装丁と装画の醍醐味―」講師:小林真理
2023
●「装丁ブックデザイナーのおしごと」展(奈良県立図書情報館)
●印刷用書体の開発とデジタルフォントの未来
第3回「文字デザインとは、良いフォントとは、肝心なことは文字組版、スマホの時代で」講師:小山壽久(オンライン講演)
●「法蔵館の蔵見学&宮絵師安川工房見学」関西支部
●「特種東海製紙 三島Pam見学会」研究委員会
2024
●「本とか 装丁とか あいうえお展」関西支部巡回展(平和紙業ペーパーボイス大阪)
●「Book Scape38「文豪×文庫」 夏目漱石・林芙美子・萩原朔太郎 ―名作の装丁 新しい100冊―展(竹尾 見本帖本店 2F)