ナウリコット村の子どもたちと絵を描く旅-2

団長からひとこと

あ、2回目

団長 石橋えり子

_MG_4493.jpgまたネパールに行けました。昨年に引き続き、ナウリコット村とコバン村へ子どもたちとお絵描きに。そして今年はネパール第二の都市ポカラの女子師範学校へも行き、音楽とお茶をプラスしての授業です。なんだかやる事も、がぜん幅広くなってきました。
 今回は何と言っても前年の「種まき」がありましたので、なんか「収穫物」があるかなーという心の欲も出てきました。子どもと先生と私たち、お互い初めてづくしの体験が一年を経てどんな結実があったか、楽しみのようで恐くて…。それを知りたくて行った方も、多分あったのではないかしら。
 昨年、日常どんな具合に過しているかも分らない相手とのやりとりは、けっこう難しいものでした。毎日夜遅くまで議論して、準備して、迎えた村での授業は、みんなにどんな印象をもたれたのでしょうか。今回、おかしな人たちがまた遊びに来たと思われたらどうしましょう。でも村に行って、見覚えのある先生や子どもの「しっかり覚えてるよ」といった顔を見つけた時、緊張が笑顔になりました。こんなに遠く離れた所に知合いができるなんて素敵です。そんな関係になって、ネパールとおつき合いしている方々がたくさんいるのだなと学校に貼ってあったゲストの写真を見て思いました。
ナウリコット雨上がり1.jpg 子どもは絵が好き、ゲームやマジックも好き、紙芝居は先生たちが知らない、歌はテープより生がいい、楽器はあればあるほど楽しい、先生たちも自分の興味を表現するようになった、揚げパンよりビスケットの方が高級だ、今回分ったことも数々ありました。
 前年は大型ヘリで一気に、今年は小型ヘリをチャーターしてポカラからホテルまで4便ピストン輸送してもらいました。それもとてもうまくいって、今回も交通は幸い続きでした。でもね私個人としては一度ポカラからジープで時間をかけて村まで入ってみたいなと思っているのです。早くて確実なのは確かに空輸ですが、子どもたちが住むネパールの山あいの村が、実際はどんな条件の所にあるのか(本当だったらあの岩村医師のように歩いていくのがいいのでしょうが)山あいの道を体験して村に入って行ったらどんな風に感じるものでしょうか。

編集後記

◎暖冬から目がさめ、新緑の季節からもう初夏を迎えます。お元気ですか。
・みなさんの「フィールドノート」で、「感動はみな同じだ」と再度確認させていただきました。とはいえ、この感動を読者にどう伝えられるか、若干のとまどいもありました。携帯文も登場し、正直なところ、編集者も一瞬ビックリしました。
・「山深き寒村の少女」の集まる「さくら寮」、そこで戴いたタカリ料理のカレーとジャガイモの味は忘れられないものとなりました。精神を練磨し、高度の人格を形成し、教育者を目指す彼女らの『夢』は、山下泰子先生と一緒に確実に開こうとしていました。『みんなで生きるために』の実践をポカラに見たおもいです。
・ホテルのみやげもの売り場で見つけた「アンモナイト」は、ギリシャ語の太陽神、「神の顔」を意味する一億年前の化石でした。村のハウス建材のスレートもヒマラヤの遺産、地球のカケラでした。子供たちと遊んだ「まつぼっくり」も、すべて今回のたびのおみやげとなりました。わたしの仕事場には、ミニ・ヒマラヤの明りが灯っています。
・今年もアルジュンさんはじめ、すばらしいメンバーとの合作ができ、感謝申し上げます。 [京尾ひろみ]

◎ネパールの旅から3ヶ月、報告書をまとめる作業もようやくこの欄に文章を書き込む段階となりました。この間およそ非日常の毎日、寝食を忘れ(食は忘れられませんでしたが)私なりに戦いの日々でした。が、そんな悠長な戦いの一方、ネパールの政治情勢がきな臭く動いているようです。私たちのあの旅は、つかの間の安定期に運良く実現できたもののようでもあります。武力デモなどから内戦へ逆戻りとなれば最悪のシナリオです。ネパールの重要な産業である農業や観光は、戦乱とは相容れないものであり、「絵を描く旅」による情操教育への模索もその意味を失いかねません。この報告書には「次はさらに」「次回はもう少し」といった、参加者がこのプロジェクトを継続し発展を望む言葉で溢れています。そうした思いのために、何よりネパールの人々のために、物は無くとも幸福を感じることが出来る、あの山々に似つかわしい、雄大な国となっていくことを願ってやみません。[岡野祐三]

2009年「ナウリコット村の子どもたちと絵を描く旅─❷」を
支援してくださった方々(寄付・協力者)

江口裕子・金原優子・木梨節子・久保陸郎/明美・佐藤喜久江・佐藤竹右衛門・白倉昌夫・
清水優子・東海林真由美・松尾洋一郎・宮本こう・しんやデンタルクリニックのみなさん・
富貴島教会・毎日新聞社・信徒の友・国際交流基金


ナウリコット村の子どもたちと絵を描く旅──❷
Naurikot Village, Nepal 14-23 Feb. 2009
編集
報告書編集委員会
発行
2009年6月20日 第1刷発行 ©
発行人
金 斗鉉

文・画像提供  「ナウリコット村の子どもたちと絵を描く旅──❷」参加者の皆さん
編集+デザイン
京尾ひろみ/岡野祐三
入力補助
井越基生/内田千佳子
校正
金 斗鉉/石橋えり子/内田迪子

Web制作
日本図書設計家協会 Web情報委員会

ページの先頭へ